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Posted by ミリタリーブログ  at 

2021年05月25日

店長個人コラム 実銃ネタ 迷銃VP70について

皆様こんにちはBreakout店長です
今回はVP70についてです。

マイナーな銃ですがゲームの
バイオハザードシリーズで登場したり、
一応世界初のポリマーフレームなどもあり
それなりに知って言う方もいるのではないでしょうか。

ぶっちゃけ実銃の評価は悪いですし
商業的にも失敗した銃ですが私は好きなので
掲載したいと思います。

タニオコバさんからガスブローバックで発売
されていましたが現在はプレミアム価格になっており
流通してない、あっても高価となかなか手に入りにくい
状況です( ;∀;)



VP70はHK社が開発した世界初の
ポリマー製フレーム自動拳銃です。

作動方式はストレートブローバック方式
口径は9mm 装弾数18+1

専用の着脱式ストックを備え
こちらはホルスターにもなり
装着すれば三点バーストが可能な
マシンピストルにもなる優れものです。

本来9mm弾など強力な弾を使うものには
ショートリコイル方式が向いていますが
スライドを大型化、後退速度調整、
ライフリングの溝を深く掘り、
発射時のガスが弾丸を通り抜けて
低圧になるように流石はHK社
しっかりと対策をしています。

撃発機構にもストライカー方式を採用しており
部品数を減らすことに成功しています。
この機構は後に開発されるグロックに
引き継がれていますね。

1960年代当時ドイツには国民拳銃(Volkspistole)
一家に一丁と国民に拳銃を普及させる目的で
開発が行われました。

樹脂を多用することで生産性、価格を抑える。
単純で確実な作動性を持つ。
とコンセプトを基に作られ世界方面に
売り込みをしますがあまり売れませんでした。

ここまでだといい銃の様に思いますが
その後VP70は様々な欠点が発覚します。

まずストライカー方式を採用したことで
トリガーストロークが長い、トリガープルが
重いので発砲時にガク引きしていしまい
命中精度が落ちる問題が出てきました。

ストレートブローバック方式を採用した対策
としてライフリングの溝を深く掘りましたが
これが発射時にガスが抜けてしまうので
弾の威力が落ちてしまいます。

またスライドが大きい事やストレートブローバック
の影響で従来の9mmを使う拳銃よりも
大きな反動が発生し扱いにくかったようです。

じゃあストックを付けてマシンピストルの火力で
ゴリ押せばいいとなったようですが三点バースト
にすると毎分2200発と高すぎるレートの為に
これまた凄まじい反動が発生しほとんど
使い物にならなかったようです。

この銃には部品簡略化の目的も
ありますがスライドストップ機能がありません。
弾が切れた際にはホールドオープンしないので
これらも問題だったようですね。

また私はこの銃のサイトも見たことないので
なんとも言えませんが非常に見にくい
サイトピクチャーだったようで狙いにくかったとの
ことですね。

結局この銃は他の9mm弾を使う銃に比べて
威力も低い反動が大きい命中精度が悪い銃
という結果で終わりました。

その後はHK社も改善しようと頑張ったようでは
ありますが結局この銃を採用したのは
モロッコなど極少数のみで1989年に
生産中止となり商業的に大失敗です。

後に開発されるグロックやUSPに
設計思想自体は引き継がれ、
成功していますのでこの銃は
まったくの無駄ということでは
ないと思います。
まぁ犠牲でしょうか、、

一応米軍の正式採用ハンドガンの
トライアルにも参加したようですが
5発に一度ジャムを起こすという
散々な結果で終わります。

現在では絶版品というのもあり
オークションなどでは高値で
コレクター向けとして取引
されているようです。

日本でもエアガンはプレミア付いています。


さて以上VP70についてでした。

また実銃ネタも更新していきますー

それでは!
  

Posted by Break out  at 13:32Comments(0)